うんちく
Pochiサンの蘊蓄 Update 2023-3-25
Singaporeで仕事して6年
ラッキーなアップグレード 7-12-03
ワイン旅行 10-6-02
アメリカの大自然 10-6-02
住宅街の中にあるゴルフ場 10-1-00
Good By BaseBall 10-1-00
風水 2-29-00
難しいグリーン 2-15-00
ボランティア 2-15-00
アラスカ2 2-13-00
陪審員 2-13-00
芝刈り 10-2-99
ブルーエンジェルス 10-2-99
ペーパーorプラスティック8-15-99
テレビ広告 8-15-99
虹 7-4-99
転職と愛社精神 7-4-99
渋滞 99-6-13
天気予報に見る季節感 99-6-13
パソコン 99-5-13
オークション 99-5-13
アラート(警報) 99-4-25
バーコード 99-4-22
オーロラ 99-4-14
高速道路 99-3-28
ボートショー 99-3-27
車3題 99-1-18
シアトルは魚がいっぱい 98-1-1
なんだこりゃ? 98-12-13
ケータイが欲しい 98-12-4
ゴルフは紳士のスポーツ? 98-12-1
ゴルフは楽しいか? 98-12-1
マイクロブリュワー 98-11-8
TRY TO GET ドライバーズライセンス 98-11-13
ビールを造ろう 98-11-8

Singaporeで仕事して6年
Singaporeに単身で赴任して6年、最初はどうなるかと思ってたけどなんとか大過なく過ごせ日本に帰国
最初は一人だったので友人もなくて好きなゴルフも出来ず悶々していた。
ドライビングレンジはどこにあるかわかってたので休みにはそこまで車で走ってぱんぱん打って気分を紛らわしていた。
赴任して2ヶ月、ある日勇気を出して森さんが主催しているアサリ会に連絡した、すぐに森さんから返信があった。あまりにも速いのでどうせ機械の返信だろうと思ってほっておいたら森さんからメールが届く、返信がないのでですがどうされますか??、エーー、アレ本物だったの?
というわけで2016年6月のあさり会に参加することになり、そこから輪が広がって数多くの友人も出来た。
以来6年間なんとか過ごすことが出来た。
もしゴルフやってなかったら?たぶん友人もなく、休みの日にすることもなく、だんだん精神を病んでベランダから飛び降りていたんじゃなかろうか。
ゴルフやってて良かったーー、と思う。
ラッキーなアップグレード
数多く飛行機に乗っていると時にはラッキーなアップグレードに出くわす。
アップグレードというと大抵はエアラインのマイレージを使うのが普通、時には予約しているのに飛行機の席がないような時にも上等の席に座らされる(座らせていただく)こともある。
アメリカ国内の飛行機にはファーストクラスとエコノミーの二つだけで機種にもよるがファーストクラスの席は10から20でそんなに多くない。席を買うと高いが、ほとんどの人はアップグレードで座っている人がほとんどであるのでいつも満席だ。UNAITEDの場合片道2万マイルもあればアップグレード出来る。
先日の出張の帰りニューオリンズからのことである。
機内に乗り込んで通路を自分の席を探しながら歩いているとファーストクラスの席がひとつだけ空いていた。ありゃ、珍しいと思いながら自分の席にたどり着いた。およ、誰やワイの席とってんのは?と思いながら”Do you have 17B?"と聞くと相手は”She is my wife”と答えになっていない返事と続けて”Would you like exchange with my sheet?”と先に空いていたシートの搭乗券を差し出したのである。
あら、ラッキー、こんな事があるなんて。断る理由はない。すぐにその券をつかんで元来た道を戻る。ただしこれは大変だ。幅1mもない通路で反対向きに歩こうとしているのは自分だけ。この流れに逆わないといけないが、そこはファーストクラス、関係ない。
ようやく席にたどりつき”わーやっぱり広いな。ふかふかや。ラッキー、ワインは飲み放題、飯も出る。”
飯を食い終わり本を読んでいるとさっきの人がやってきた。
”げっ、席変われとでもゆうてくるんとちゃうやろな””何でやねん、もうワイのんや”
”Do you have still the chicket? or throw it away?””Oh, Here you are”
たぶん考えるに、券には名前が入っているのでワイフからでも言われて取りに来たのだろう。
ラッキーなアップグレードであった。

ワイン旅行
シアトルから車で3時間ぐらいのところにYAKIMAという街がある。
ここを知っている人は相当のワイン通である。といっても日本だけの話だが。シアトル近辺に在住で飲んべえであれば誰でも知っているワインの産地である。カリフォルニアのナッパバレイは有名だが、ここは大量のワインを生産しているためであり上等のワインだけを生産しているわけではない。もちろん上等な物も生産しているが、このYAKIMAもたくさんの種類を醸造している。
小さな醸造所は家族単位でワインを作っている、最初は趣味で始めたらしい。といっても15000本も出来るタンクを3,4つ持っている。大きな所になるとその倍もあるタンクが10本ぐらい並んでいた。そしてどのワイナリーでも試飲が出来る。これが飲んべえにとっては嬉しい一時であり、このツアーの楽しみである。ただ本当に高いワインはただではない、1杯当たり25セントから75セント、物によっては2ドルを徴収される。それでも安い物だ。シアトルのレストランで呑むと1杯5ドルはかかるだろうし、スーパーで同じ物を買うと倍はするだろう。高い物はやはり美味い。

これは添乗員の受けうりだが、YAKIMAでワインが造られるようになったのは、乾燥地帯で昼間は暑く夜になると冷えるという気候が果物を甘く実らせるのに適しているからだそうである。決してアル中が多いからでなはい。もっともアル中ばかりだとワインになる前にみんな呑まれてしまうだろう。
ブドウの他にリンゴや桃、梨など沢山の種類の果物が実りの時を迎えていた。リンゴに至っては1本の枝に雀のごとく鈴なりである。その枝の下には沢山落ちた実があり、果物を食べる鳥にとっては天国であろう。ホームレスがいれば食い物には困らない場所に見える。ただ糖尿病になりそうだ。

ブドウは日本のように棚になっていない。2m程度の高さのブドウの木(?)の枝に沢山なっている、またその苗と苗の間には収穫用の機械が入れるような間隔で植えられている。
ワイン用のブドウを食べてみたがあまり美味しい物ではない。その隣の畝に綯っていた実はやたら美味しかった。後で聞くところによると、やはりそれは食べるブドウであった。

1日で4軒のワイナリーをまわるはずだったが、昼時のワイン談義、酒談義で盛り上がってしまい時間の都合で1軒減らされてしまった。最後に廻ったワイナリーはそこの女主人がワインの利き酒方法を講義してくれたが、聞く方はどうでも良くなっていた。ただのわからない言葉をしゃべる酔っぱらい集団に見えたに違いない。

この9月に入り旅行に2回行った。最初の旅行は3泊4日の日程だったが隣と仲良くなれたのは4日目であった。ところがこの日帰りの旅行では仲良くなるのに3時間とかからなかった。呑み友達はすぐに出来る。類は友を呼ぶである。もっとも下戸は来ないだろうが。
YAKIMAを訪れるのに自分で運転しては楽しみが無い。また危なくて帰れない。他人の運転で来るのが1番である。ただ運転手も隠れて呑んでいるかどうかは知らない。無いことを祈る。一応は無事に帰ってきたことは間違いない。自分が運転手だったら?????やっぱり自分には出来ない仕事である。



アメリカの大自然
最近初めて旅行らしい旅行をした。


アメリカ西部大自然の旅4日間というタイトルで始まるラスベガス出発の旅行であった。
アメリカにいる間に一度は出かけてみたかった場所である。奥さんはあまりのりきではなかったが。
ユタ州のザイオン国立公園、ブライスキャニオン、アリゾナのモニュメントバレイそしてグランドキャニオンである。
ブライスキャニオンがもし日本にあれば沢山の観音さまや菩薩様が自然に出来た場所で有名になるうだろう。またグランドキャニオンにいたっては日本では出来るところがないぐらい大きい。
ここの4ヶ所は全て水や氷河による大自然の彫刻で何百万年もかけて出来あがった傑作である。

モニュメントバレイは西部劇に出てくる風景で、昔見た映画に出てくるシーンそのものである。
まだ白人がインディアンを邪魔物扱いしていたころを材料にした有名な映画である“駅馬車”を撮影した場所であり、近くにはバックツーザフューチャー3も撮影されたところである。
初めての場所なのにあれーここ知ってる。という気がしたが、デジャブーではなくどこかで見ているのである。
アメリカの印象として子供のころはアメリカ西部全部このモニュメントバレイみたいなところと思っていたことがある。学校の音楽の時間に歌った”サボテンの花咲いてる砂と岩の西部”で始まる歌の影響かもしれないが。何故か奥さんは知らないという。なんでや?

ブライスキャニオンからモニュメントバレイに行く途中にグレートキャニオンダムというのがある。大きなダムと人造湖だが、ここでも映画の撮影が行われたらしい。それがなんと“猿の惑星”の最初のシーンである宇宙船が地球に還ってきた時、最初に着水したところ。といえばわかるだろう。
それはなんと人造湖だったのだ。てっきり海だと思っていた。
確かにあのあたりの写真を撮って少し加工すると火星といわれてもわからないだろう。以前にアメリカの惑星探査船バイキングがとった写真とそっくりの風景である。
それ以外にも恐竜の足跡やうんこの化石がごろごろ転がっているところなど自分の想像をはるかに超えた自然とのめぐりあいであった。

住宅街の中にあるゴルフ場
ゴルフ場の中には住宅といっしょに開発されたゴルフ場がある。
そういうところの家を買うとゴルフ場の会員権もいっしょについてくる。 
ゴルフ場が家のそばにあるのはいいが、場所によっては住むには辛いらしい。
それはやっぱり球がよく家に向かって飛んでくるからだ。もちろんフェアウェーの中に家があることはない。スライスやフックした球が家に当たるのだ。屋根に当たれば実質の被害はない。ただうるさいだろう。窓に当たると最悪である。

そこの子供たちが小遣い稼ぎにボールを軒先で売っていることもある。家に飛んできたボールを広い集めてリセールしている。ただし安くない。ボールの供給には困らないだろう。
あるゴルフ場の中に家を買っている人から聞いた話だが、その人の家の窓にも4,5回、球が飛んできたらしい。当然割った人に賠償責任があるので、自分の名前と住所を残していく。
ところが正直者は少ない。今まで連絡がついた人が一人、後は全部うその住所だったそうな。
場所によっては1週間の間に3回ぐらいガラスを割られるところもあるらしい。こんな広いフェアーウェエーで、じゃなくてこんな広いところだからこそ、力んで打った球がスライスして家にぶち当たる。
そういうところは家の周りにネットを張ればよさそうなものだが、これがまた景観が悪くなるとかいって許可されないらしい。さすがに1週間の間に3回の家はネットをゴルフ場側でつけてくれたらしいが。

そうでないところは窓の前に簾のようなものがぶら下げてあったりして自分で守っている。
という自分も例にもれずその家にぶち当ててしまった。
アメリカでは1番目に景観がくるのはどこでも同じだ。

Good By BaseBall
グッバイベースボール、これで野球の何を想像するだろうか。
さよならホームランだろう。9回の裏に出たホームランで試合が終わり。
ところがここメジャーリーグではさよならホームランではない。

野球の放送を聞いているとグッバイベースボールがしょっちゅう出てくる。初めてこの言葉を聞いたと
きは場外ホームランかと思った。ところが試合の場所はキングドームである。
屋根付き球場で場外ホームランがあるだろうか?屋根をつき破る?屋根はコンクリート製である。
東京ドームで場外ホームランがあるだろうか?うーん??????
何度も聞いているとようやくわかってきた。フィールドの外に出た(ようするにスタンドに入った。)ホームランである。

ホームランには2種類ある。スタンドに入るホームランと、ランニングホームラン。
アメリカではランニングホームランのことを”インフィールドホームラン”という。インフィールドホームランはボールがインプレーであるが、スタンドに入るとアウトオブプレーである。
インフィールドホームランに対しグッバイベースボール。うーんなんとなくメイクセンスである。

これ以外に野球用語では沢山の違いがある。知っておられる方もいると思うが。
”ゲッツー”これはそのまま。”ツーベース”これは”ダブル”。”スリーベース”は”トリプル”である。
”カーブ”は”ブレーキングボール”、”ストレート”は”ファーストボール”になる。
佐々木得意の”フォーク”、こらはそのまま”フォーク”であるがときには”スプリットフィンガードファーストボール”ということもある。
自分は野球に詳しくないのでこの違いがどこのあるのかわからない。でも”フォーク”の出どこが食器の”フォーク”ならば”スプリット.......”のほうが見た目正しいように思うが。
言葉からしてやはり野球は日本で育ったスポーツで、ベースボールはアメリカである。
ベースボールのほうが見ていて面白い。


風水?
アメリカ人に風水を信じている人がいる。でもフウスイとは言わない。フェンスイに近い。中国語の発音かな?
やはり鬼門があり家の中の風通しをよくして運気を呼び込む。と同じようなことを言っている。

このアラスカ出張は、帰りの便が最低のフライトとなった。
朝から1日空港で飛行機待ちをしていたが霧のために1度も飛ばず翌日の便に変更。その日は1日で4回チェックインした。田舎の空港だからカウンターの中の従業員は3人だけ。誰がどのバックを持っているのか全部覚えられてしまった。”違う、このバックは違う人のもの”てな感じ。
翌日朝一のフライト、いよいよ待ちに待った飛行機が到着。搭乗待ち合い室に入ったまではいいがなかなか搭乗が始まらない。挙げ句のはてに、飛行機の機内与圧装置の故障?内部の気圧が保てない。げげっ、ペイン シュツワートの例もある。あれも飛行機の与圧装置が故障して乗員全員死亡した。この便は1時間あまりの短い距離だったので飛行高度が低い。酸素不足の心配はないが寒いらしい。

その危ない機に乗って1時間、ようやくアンカレッジに到着。チェックインをやり直し乗り継ぎ便に乗る。はあ、やっと帰れるかなと思ったのも束の間、どこかが故障しているとの放送。げげっーーまたかよ。
その機は1週間前に落ちた飛行機と同型機のMD80だった。
別の機に乗り替えシアトルに。とんでもない帰り道だった。もうALASKAN AIRは乗りたく無い。

奥さんに言わせると、出てくる時の方位が悪かったらしい。”お祈りしていかないからだ”と言いやがる。
あの時にお払いしておけばこんなことにならなかったそうな。
これもフウスイ?

難しいグリーン
シアトルの冬は雨は多いが気温はそんなに下がらない。だから冬でも雨さえ我慢すればゴルフが楽しめる。おまけに冬料金といって大体のコースは安くなる。夏は50ドルいるところが15ドルぐらいになる所もある。
ある土曜日、朝早くゴルフクラブに出かけた。当然目的はゴルフである。
その日は天気が良くかなり冷えていた。ゴルフ場の芝を見てびっくり、一面真っ白。すごい霜であった。
おまけにテンポラリーグリーン。こんな日は早々にあきらめ退散。この中で球を打っている人がいたのにはあきれたり感心したり。
翌日の日曜日、今日はそんなに寒くない。霜も無い。また出かける。
フェアウェイがやけに硬い。まだ凍っている。ぜんぜん解けていない。グリーンに球を飛ばしてまたびっくり。まるでコンクリートの上に落としたようであった。とてもじゃないが普段の感覚で出来るわけが無い。恐ろしくてグリーンに球を落とせない。落とすとどこまで行くのかまったくわからない。
ところがフェアウェイのある所は田んぼのようで落ちた球が潜ってしまい見つからない。まいった、まいった。
オーガスタでやるマスターズはよく鏡のグリーンといわれるが、こんな感じだろうか?
だとするとプロはやっぱりすごい。
その日は3パットが6回もあったが、普段あまりでないパーも3回あったので結構うれしかった最低のゴルフであった。


ボランティア
ボランティアは勤労奉仕という意味だけではない。
空港の搭乗待ち合い所にいると時々ボランティアを募る放送がある。
そういう時は大概飛行機が遅れた時である。だいたいの放送は”**エアラインではボランティアを2名募集しています。この次のフライトに代えてもよいといわれる方。**間往復の無料搭乗券をさし上げます。”
時間に余裕がある朝のフライトの時など、すぐにでも飛びつきたい条件の時がある。でもそういう時は競争が激しく2名などあっという間の出来事だ。
ところが夜のフライトになるとなかなか集まらない。何度も放送を繰り返している。集まらないからといって、その条件がファーストクラスになったことは聞かないが。
”二人だけ飛行機から降ろしてどうするんだろう。そんなに一杯なのかな。”なんて思いながらその飛行機に乗ると席が結構空いていたりする。
おそらく乗り継ぎ便の都合か何かか、理由はよくわからない。


アラスカ2
今度は仕事でアラスカに来た。同じアラスカでももっと南のコディアックという島である。
アンカレッジから南西に飛行機で1時間。ここでもオーロラが見れるのかと期待したが、この街でも夜が明るすぎて見えないらしい。もっと人家の無いところに行くツアーがあるとタクシーの運転手から聞いた。
見えるとしても年に1,2回程度らしいが。何にも無い小さな街、シアトルが巨大な大都市に見える。
産業はやはり漁業、オレゴンのある漁港から船がいっぱいきている。
ここで仕事柄漁船に乗った。底曳船である。鱈を狙って取るのだが何せ網を引くだけなもんだからほかの魚もいっぱい混じってくる。鱈のほかに、大ひらめ。ここでは”ハリビット”と呼んでいる。
そのほかサケやロックフィッシュというカサゴのたぐい。

ここでけったいな自然保護を見た。ハリビットをなんと全部逃がすのである。逃がすといっても網の底のほうにいるやつはもう死んでいる。だから捨てるといったほうが正しいか?
ハリビットは網で取ることを許されていないので持って帰ってもし見つかるとペナルティを食らうので持って帰れないらしい。
だからといって死んでしまったやつを投げても自然保護にはならない。食べてしまった方がよっぽど死んだ魚の供養になると思うが。

世の中にはこういった矛盾がたくさんあることを改めて認識した。ただ単に自然保護を叫んでいる連中はいっぱいいるが、こういう矛盾を見ない連中には腹が立つ。先達てのシアトルWTOも矛盾だらけである。自分たちが自然保護を叫ぶことで利益を得る、奇妙な商売だ。
朝から待つこと5時間。空港の待ち合い所でこれを書いている。帰りの飛行機が1日全部キャンセルになりそうだ。


陪審員
アメリカの裁判は陪審員制度である。
陪審員というのは、アメリカ市民の中から無作為に選ばれ裁判に同席し、被告が有罪に値するか否かを決める連中である。日本にも検察審査会があるが、この陪審員はもっと権限が大きいし、責任も重いようだ。有名なO.J.シンプソン事件はこれををうまく利用し無罪を勝ち取ったのである。

これに選ばれると、必ずその裁判に出席しなければならない。もしでなければ今度は自分が裁かれる身になってしまう。病気でもなければ断れない市民の義務なのである。
同僚の中にはこれに参加せざるを得なかった人もいる。面倒くさいらしい。会社によってはその時間分の給料を差っぴかれるところもあるらしい。
何とこの陪審員の招待状がうちに来た。どうやら運転免許証を持っている人の中から選ばれるらしい。
この通知書の中に”あなたは陪審員になれる資格がありますか?”という質問があり、18歳以上か?とか過去に有罪になったことがありますか?とかいろいろ書いてある。
中でもアメリカらしいのは”アメリカ国民ですか?”というのと”英語で会話が出来ますか?”という質問である。
どうやら本当に無作為に抽出しているようだ。住んではいるけどアメリカの市民ではない人(われわれのような)、または市民権があっても英語がしゃべれない人(チャイナタウンにはいっぱいいる)など関係無い。
アメリカの場合、人々はどこに住もおが引っ越そうが関係無い。戸籍制度というのが無いのでフリーなのである。外国人に関してもそうである。税金はすべて自己申告。選挙や義務教育はどうなっているのかな?と思うこともあるがおそらく自分から言わなければいないのと同じか?
日本のように、米を作る関係からその土地に縛りつけておく必要が無かったというのと、成功を夢見て西へ北へとどんどん移り住んだからであろう。
また日本で悪評の外国人登録制度も無い。あんなことをここでやっていると役所の仕事が何倍にもなってしまい、それだけで予算を食ってしまいそうである。また日本にいた時はこの制度を対岸の火事のような感じで見ていたが、今自分たちにあれを課された時非常な不快感を感じるに違い無い。
 

芝刈り 10-2-99
ほとんどの家の周りに芝が植えてある。芝といっても日本で想像する芝でなく、何だか細いはっぱの雑草が密集して生えると立派な芝になる、という種類の芝である。ゴルフの世界ではベント芝というらしい。
フロリダなど暑いところは”アトランティックグラス”というまた別の種類の芝(これは日本で想像する芝に似ている。)が当たり一面、土の所が無いほど植えてある。
よく行っているレストランのオーナーが言っていたことだが、彼が家を買った時、周りの家はすでに売れているのにそこだけ何故か売れていなかった。庭が広いということですぐ飛びついたが、売れない理由が買ってからわかった、と。
なぜなら庭の管理が大変だ。ということであった。アメリカの常識のある人なら最初からわかっているからである。
家に広い庭があって芝が生えていたらゴルフの練習が毎日出来てすぐに巧くなるかな?と庭の無い人は想像していたがこれは大きな間違いであった。
奥さんのお友達に戸建を持っている人がいて、その人に頼んで芝を刈らしてもらった。
夏になるとこれを毎週休み毎にやるらしい。刈るといっても上面をただ刈るだけでなく、道やコンクリートとの境目をきちっとトリミングもするのである。時には弱っているところの芝を取除いて、新しく種を撒く。
これだけ手間をかけると、とてもじゃないがゴルフクラブで芝を痛めつけようなどと思えない。ゴルフ場でごっそりターフを取れるのは、それが自分で育てた芝ではないからであろう。
グラウンドキーパーはどんな気持ちで見ているのだろうか。でも、そんなこといちいち気にしていたらとてもゴルフなど出来ないが。グラウンドキーパーのほうも慣れっこになっていると思う。
ゴルフのマナーとして削り取った芝は元に戻すということがよく言われているが、そこら中が穴ぼこだらけなのはマナーの悪い連中が多いということか?

ブルーエンジェルス10-2-99
毎年夏になるとブルーエンジェルスがシアトルにやってくる。
ブルーエンジェルスは日本の航空自衛隊のレッドインパルスみたいなものでいろんな曲技飛行を一般市民の目前で披露してくれる。
ここではレイクワシントンの湖上で飛びまわるのだが、その日は近くを走っている高速道路を閉鎖して歩行者に開放するので真近で見られる。ほんとのところは多分高速に車を走らせると、そこに止まって見るやつが出てくるので危険極まりないから、その時は閉鎖するのであろう。
開放といってもあまり奥まで入れると終わった後が大変だから幅が約1マイル(1.6km)以上ある湖の途中200mぐらいまででである。そこで見る戦闘機はパイロットの顔まで見えるんじゃないかというくらいほんとに真近で旋回する。また音もすごい。
本番は土日の二日間、でも練習日がありあわせて4日間、そこを飛びまわっている。時々会社の事務所の上にも飛んでくる。エンジン音がした後で慌てて外に出てもすでに遅く、機ははるかかなた。またはどこにいるかわからない。
ダイヤモンド編隊(4,5機で固まって飛ぶ)を組んでいる時は何と隙間が30cmだけだというから驚きである、速度は時速500kmでたったの30cmという話である。
ベルビュー市内のある見晴らしのいい坂道、曲技飛行が始まる頃、沢山の車が集まっていた。という自分も目的は同じだった。まさかあんな所に集まることは予想もしていなかったが、考えることは同じらしい。終わる頃にはもう駐車スペースが無いくらいであった。
パイロットはAirFoceの中でも選りぬきの腕利き、操縦上手らしい。もっともこの連中が戦場に行ってどれぐらい役に立つかは疑問だが。
しかしあの戦闘機に弾とミサイルを積んでパイロットが命をかけて飛んでくることを考えると非常に恐ろしい。どうやっても逃げられないと思う。
平和時に見ると格好いい戦闘機だが、本来の目的は人殺しの道具である。子供たち(われわれ大人でも)の中にはあれを見て自分も戦闘機乗りになりたいと思う人も出るだろうが本来の目的を先に知っておくべきであろう。
このブルーエンジェルスが飛ぶとシアトルの夏もほとんど終わりである。

ペーパーorプラスティック8−15−99
私が始めてスーパーマーケットで買い物しようとしたときのことである。
買い物篭をぶら下げてレジまできた。残念ながらその時は周りに参考になるような人がいなかったので日本の常識を引きずってレジに並んだ。日本では買い物篭をレジ担当者の目の前で台に上げていたので、そこでもその通りにした。
そこでレジのアンチャンが恐い顔をして一言、”今度からはここに置いとくれ”。そこは一段低くなっている買い物篭専用の置き場所だった。そこに置けばなるほど、お互いにしんどい思いをしなくてもすむ。
アメリカのスーパーは店員が客の買ったものを袋につめてくれる。日本のように自分で詰めるところはない。そのためレジ台の構造も袋に詰めるための作業がやりやすくなっている。

シアトル周辺にある割合大きなスーパーマーケットチェーンであるQFC。
そこで始めて物を買ってレジに来たとき、レジのねーちゃんから最初に聞かれたのは”Paper or Plastics?”
何のことやらさっぱりわからずしばらく考えた。アメリカではあまり現金を持ち歩かないと聞いている。そうすると”Paper or Plastics?”というのはこれに違いない。と思って出したのがお札とクレジットカード。”Which?”
店員のほうは何のこっちゃい?てな顔でこっちを見る。そして見せてくれたのがこれもペーパーとプラスチック。

今では間違えることなく”Paper”と答えている。質問の内容はなんのことはない”紙袋かビニール袋か”ということであった。キャッシュで払うかカードで払うのかと勘違いしてしまったのであった。
確かに紙とプラスチックである。知らないということは大変だ。

テレビ広告8−15−99
テレビの宣伝はどこでも同じだ。世界的な企業はもちろんのこと、ローカルな小さい会社まで。
一生懸命自分ところの製品がほかのところに比べてどれだけ良いか宣伝している。
アメリカには少し違ったテレビの宣伝広告がある。そればある時間30分ぐらいを借りきって最初から最後まで同じことをしゃべっている。

あるときは、洗剤、ある時は専用料理器具。またあるときはゴルフクラブ。
家庭用の物の時は比較対象となる有名ブランドの商品を並べて、この洗剤はこんなによく落ちる。こんなに安全。こんなに拭き取りが簡単。
確かにそれが良く落ちる。醤油みたいな物を服にピユッとかける、それにすぐ洗剤をかけすぐにきれいなものにして見せる。そして最後に”今注文するとこれと、これと、これがついてくる。全部で何十ドルのものがたったの29.99ドル。てな調子。

ゴルフクラブにいたっては、実際に玉を打つ。それも人間ではなく機械が打つ。
有名ブランドのテーラーメードやキャロウェイと実際に比較する。このクラブはこんなにピンに寄ります、芯をはずしても自動的に修正します。こっちのクラブはこれぐらいずれるがこれはウンヌンカンヌン。
決まり文句はやはり、飛ぶ、止まる、バックスピンが良くかかる、何ヶ月後にはスコアがこれだけ良くなること保証。ゴルファーの悩みはどこも同じようだ。

比較広告は日本で禁止されているのでこの手の宣伝方法は見ることがないが、アメリカでは最もポピュラーな宣伝である。

 7−4−99
シアトルは雨が多い、特に冬の間は1週間のうち8日ぐらい降っているような気がする。
ところがその雨も春になると降ったりやんだりが多くなり時折日がさすようになる。そういう時に虹が良く出る。日本ではあまり虹を見ないのは、お天気雨というのが少ないせいだろうか。ところがシアトルではいつも狐の嫁入りだ。また”馬の背を分けたような”という表現がぴったりの雨も多い。

ここは緯度が高いので夏でも日本の5月ぐらいの気候でまた太陽高度が低い。そして日差しが結構きつい。日向に車を長時間置いておくともうあっちっち。ここは日本と同じ、ところが違うのは外気温が低いのである。

夕方、お天気雨になると虹が良く出る。そしてその虹が二重になって見えるのだ。東京でも二重の虹は見たことがある、でもここの虹はほとんど完璧に二重なのだ。太陽高度のなせる業か?
先日I?90の浮き橋を東に向かって走っているとき虹が出た。走っているうちにどんどんその虹が近づいてきているような気がした。その先は残念ながらトンネルだ。トンネルを越えればひょっとすると虹が真上に見えるのではないか?と期待したがそんなことはある訳が無かった。太陽の反射光が無いと虹はでない。おまけにトンネルを越えると曇っていた。
 


転職と愛社精神 7-4-99
最近会社のセールスマネージャーが転職(職業は変わっていないから転社か?)した。
突然その日の朝になって会社を変わるなんて言い出したもんだからみんなびっくり。何でも以前から誘われていたらしいが、条件面で合わなかったので断っていたらしい。最終的に副社長待遇ということで呼ばれ転職を決めたようだ。
会社との契約で辞める2週間前に辞表を提出することになっているので2週間後に会社を変わるという。でもその間は休暇をとるとかいって次の日からこなくなった。

うちにいたときは本社の社内報を見て”なぜ私にはこない?私も社員だ”などと言っていたり、売上が増えると喜んでいたり(セールスマネージャーだからあたりまえか?)してたのでアメリカ人にも愛社精神があるのかなと思ってもいたが、このように急に辞められるとそんな物は吹き飛んでしまう。

一般的なアメリカの会社には作業マニュアルというものがあり、そのマニュアルに従って作業をすればとりあえずは仕事ができる。というふうになっているらしい。やはり誰でも突然辞めることが多く、採用してからの教育などに時間をかけることができないからであろう。
ここでもやはり日本との違いを感じる。
今のアパートにすんで約1年半になるがその間にマネージャーが何人変わったろうか?少なくとも5人はくだらない。

こういう風な職業風土にもメリットはある。会社がアメリカで事業を始めたとき必要な人材がすぐにそろった。ということである。逆に考えるとデメリットはメリットになる。
また日本では年をとると自動的に肩書きが上がっていく。(これはそのうち無くなるだろうが)ところがここではいつまでも現場に出て仕事をしたければ続けられるし、出世に重きを置く人はどんどん会社を変わって自分の職歴を積み重ねていく。途中で格が下がることを極端にいやがり、そういうところには転職しない。また副職を持っている人もたくさんいるようだ。先日うちの競争会社のマネージャーから電話が有った。”自分の会社でやっている仕事に使いたいのでそちらの製品の資料をください”??????
うーん日本の常識では考えられない。

注)日本語で“自分の会社”と表現すると“自分が雇われている会社”になるが、“自分の会社”を英語で“My company”とそのまま訳すと”自分が社長をやっている会社“になる。
 


渋滞 99−6−12
ご多分にもれずここシアトルでも全米のワースト何番かに入るほど渋滞がひどい。
 

朝夕の高速道路は車でいっぱいだ。街中では午後になると込み出す。渋滞のピークは午後3時から5時の間。というのもシアトル最大の企業であるボーイング社の終業が早い組で3時となっているからだ。そのぶん朝は5時とかに始まるらしいが。

またシアトルには跳ね橋が多く、船やボートが運河を通るときに橋が跳ねあがり道は通行どめになる。そういう時に当たると最低だ。その跳ね橋だがなんと高速道路にも設置されている。シアトルで少し有名な浮き橋の一つであるSR520の橋である。
この橋は最近動いてないので渋滞とは関係無いが、オレゴンとの州境にある橋は現役で動いているらしい。

ところがそのSR520の跳ね橋、ある風が強い日にどこかがダメージを受けひびが入った。それ以上の被害を避けるためにとうとう上げてしまった。よってその日の渋滞は今までで最低のものになってしまった。
シアトル付近で東西に走っている高速はそのSR520とI‐90の2本だけ。その日は残ったI−90に集中したもんだからそこらじゅう大混雑であった。普段なら30分で会社に行きつく所が1時間以上かかってしまった。

小さな跳ね橋は予告なしに1日のうち何回も開きボートを通す所から、ここシアトルでは車よりもボートのほうが優先されているようだ。背の高いヨットが通るときにはマストの先端が道から見える、ヨットのオーナーは気分よく航行しているだろうがこっちはしかめ面である


天気予報に見る季節感99-6-13
日本は四季がある。これは昔からいわれているせりふだと思う。これを聞くと日本以外には四季が無いような気がする。
シアトルに来て約2年、やっぱりここにも四季はある。夏は暑いし、秋には黄葉、冬は寒い。また春には桜が咲く。

テレビの天気予報の中に普通jの天気予報とは別に”PASS REPORT”と”Coast”というものがある。
”PASS REPORT”はシアトル近郊の峠道(といっても高速道路)の状態よりポートするもので峠の天気と道の状態、それから通行するときにチェーンがいるとか要らないとかスノータイヤでOKだとかという情報を流している。
”Coast”のほうは海岸の天気予報と波高の情報である。
その天気予報を見て”PASSREPORT”が出るとああ、もう冬だな、”COAST”が出るとおー夏がきた。というような季節感も何故か身についてしまった。

芝生を見ても季節感がある。
公園や庭には必ず芝が生えている(植えてある?)。
庭が広い家はこの管理が大変で毎週日曜日に芝刈りをしないとぼうぼうになってしまう。
それよりもっと大変なのは隣近所からのクレームの嵐らしい。何でも街の価値が下がるとかいって。
その芝生、冬のほうが青々としているが夏になると乾燥で逆に枯れている。
どこの公園でも定期的に水をこれでもかっ、というほど撒いているが去年の夏はそれでも足りなくて
枯れていた。今年はどうだろうか


パソコン99−5−13
最近日本から持ってきたパソコンが死んだ。それを使い出してまず2ヶ月目にモニターが死んだ。本体のほうも約1年と半年の短い命だった。ここでは日本の保証が効かないのであきらめて新しいの買った。一応は自分で修理に挑戦してみたがだめだった。
そこで何を買うか?CompacかIBMか?Compacは前に会社で買って、あまりにも拡張性が無いため返品したので最初から眼中になし。ま、IBMも似たようなもんだろう。

そこで選んだのがSHOPブランド。有名なメーカーでもSHOPブランドでも中身は同じだ、それにSHOPブランドのほうが安いときている。
ここシアトルには(どこでもか)週間で発行される無料の新聞があり、その中身はコンピューターの広告ばかり。初めから終わりまでパソコンの情報ばかりである。この中に自分の希望するPC(CPUやメモリー、マザーボードなど)の相見積もりが取れるページがある。そのページに記入しFAXで新聞の編集部まで送るだけで、そこから各ディーラーまで転送してくれる。
次の日から見積もりが来るわ来るわ、最終的には15件ぐらいか。高値と安値の差は$100以上。
中には自分の希望するスペックより低いのを出してきた所もあったが、それにしても随分値段が違う。

最近は日本でも自分の希望するスペックを出して組み立ててもらう購入方法も出てきたらしいが、こちらはそれが一般化している。
一番安く出してきた所にすぐ電話して買う意志を伝える。次の日に取りに行って持って帰った。
うん、ちゃんと働くでないか、と思ったのも束の間、プリンターが働かない、設定はどこもおかしくない。どうも変だなと思ってふたを開けて中を見てみた。内部のプリンターケーブルがちゅうぶらりん、繋がっていなかった。

アメリカ人だとこういう場合には直に電話して文句を言うのであるが、英語でしゃべるのは疲れるので文句も言っていない。ただ2年間の保証付きであるから次に何かあったとすればすぐに文句はいえる。

初めて買うときはやはり有名ブランドが安心かも。SHOPブランドはある程度自分で触れないと危ないか?ただし安い、自分にとって不必要なものもついてこないから経済的でもある。
それに一番の楽しみは、買った後自分でいろいろといじれることである、マザーボードからマウスの説明書まで全部ついてくる。うちのパソコン、もう既にオリジナルでない。壊れたPCから取り外したメモリー64MBとハードディスクが追加されている。それにそのハードディスクの中身をそのまま使っているので前とほとんど環境が変わっていないのが嬉しい。満足満足。
 


オークション99−5−13
アンティークのオークションに参加した。
たまたま行った”レントン”という街のアンティーク街で”オークション6時から”なんて看板が上がっていたもんだから潜り込んでみた。誰でも参加でき、また参加費は無料ということだったので話の種に参加した。

出された品物が図の数なんと600以上、一人でせりする人が読みあげる。必死で聴いていないと今何ドルなのかわからない。
静かな会場の中にその人の声だけが響いている。参加者が自分の番号札を掲げて買いの意志を示す。一つ当たり1分以内で決まってしまう。長くかかるやつはどんどん競り上がっていく。この時の緊張感が結構楽しい。

イメージしていたオークションは参加者がいくらいくらと出すもんだと思っていたが、実際には一人の人が金額を読みあげる。キツネの毛皮のコート、日本で買うと多分30万円ぐらいのものが50ドルから始まり110ドルで競り落とされた。
逆に一番最初$50から始まったが誰も買い手がつかず、$25に下がった。するとそこから買い手がついて$50を超えてもまだ競りあがっていく。最後には$70まで上がったりして。最初に手をあげとけば$50で買えたものが・・・・・・・・・・・・・このへんがオークションのかけ引きの何たるところということを感じた初参加の感想だ。

狙っていた”NIPPON”の水差しだがあっという間に100ドルを超えた、予定は80ドルだったので札をあげる暇無く終わり、$105で競り落とされた。
もう一つ買おうと思った”ノリタケ”をほかの人と競りあった。
$10、札を上げた、競りあう人がいる。札を上げているといつの間にか$20まで上がっていた。$22.5、あっちが降りた。

他人がやっていると冷静になって値段を聞いていられるが、自分が参加していると訳がわからなくなってしまう。終わってみて、”あれ、俺競り落としたのかな?なんぼや?”状態だった。

ここまでで約3時間、品物の番号はまだ280番ぐらい、終わるのはいったい何時?最後まではとてもじゃないが付き合っていられないので途中で買った物を引き取って帰ることにした。ところがここは店屋じゃないので、割れ物だろうが何だろうが包んではくれない。とある人は段ボール箱にクッション材をいっぱい詰めた物を持ってきていた。ひえー。こっちは新聞紙に包んで車のシートにそっと置き安全運転で帰った。

どんなもんかと緊張しながら参加したオークション、堀出し物は買えなかったが結構楽しんだひとときであった。次に参加するときは段ボール箱を持っていこう。


アラート 4-25-99 
フロリダに出張したとき、興味深いことに出会あった。フロリダとくれば私の場合ボートショーである。

ある日、何故か夕方になると人数がいつもより少なくなった。それに周りのディーラーたちも何かよそよそしい。いつも最終までいる連中達も何故か引きあげていく。
アメリカに来て大体2年になるが相変わらず見るテレビはニュースとスポーツだけ。ほかの番組は英語が理解できないのであまり見ない。という訳でその日も何にも仕入れずに仕事に向かった。その日は、1日中天気は良いが風が強い日であった。どうしたのかなーと思っていると、会社の同僚も何故かあせっている。何かやはりいつもと違う。わからないまま、その日は少し早く切り上げて終わった。その夜はすごい雨、風。
ところが次の日はいい天気で何も無かったかのよう、でもそこら中にでかい水たまりはあるは、ヤシの樹の枝は飛び散っているは、やはり嵐だったようだ。

出張が終わってシアトルに帰ってきたとき、周りのみんなが心配そうに聞いてきた。
”竜巻がすごかったようだけど大丈夫だった?”
なんのこっちゃい?それでわかった。あの日みんながあせってた理由は。竜巻の警報が出ていたのであった。
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

バーコード4-25-99
バーコードには製品の管理のためだけではない大切な役割がここアメリカにはあることが最近になってわかった。

ここではバーコードをNPC Codeという。
アメリカには日本に無い習慣で値引きのための "Mail in revert" というものがある。これは買うときには値引き前の値段を払い後からキャッシュバックしてもらうのである。
ところがこれがまた曲者だ。店の広告にはキャッシュバック後の値段が表示してあり、いざ実際に買うときには高い値段を払わされる。あれなんか高いなと思って良く見ると”This price is afeter rebert.”などと小さく書いてある。

またこれを受けるためにはこの”NPC Code”なるバーコードを切りとって必ず領収書と一緒に送らなければならない。今までに何回も箱を投げてから気がつき悔しい思いをしたことか。
またこれが送られてくるのにすげー日数のかかること。3ヶ月ぐらいかかることはざらにある。もう忘れたころに送られてきて危なく捨てそうになったり。物によってはバーコードが一つの箱に2つも3つもついていて訳がわからんことになったり。”むこうがいるのはいったいどれだ?”

アメリカは返品の国ではあるが、このNPC Codeが箱についていないと返品を受け取ってはくれないのはあたりまえである。
このシステムはメーカーにとっても販売店にとっても都合の良い制度だ、とりあえず販売店は売上が稼げる、メーカーは購入者全員がメールインリベートを請求しないから本当の割引よりも高くなる。おまけにSalstaxが元の値段にかかるので州税も増える。損してんのは消費者という構図。
でもそれで安い気がして騙されてしまう俺は馬鹿な消費者、ちきしょー。



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

オーロラ4-14-99
英語ではオーロラの事をオーロラとは言わない。正確に言うとオーロラの後ろに別の単語がつく。でもそれよりも”Northern Light”といったほうが通りがよい。会社の同僚に”Aurora”と言っても解ってもらえず辞書を引かれる始末。

3月の初旬に念願であったその”オーロラ”を見にアラスカまで行ってきた。行った先はフェアバンクス。
最近は日本からのツアー客が多く知っている人も、行ったことのある人も多いかと思う。ここにはオーロラの研究では世界一との評判のアラスカ大学も置かれている。

2泊3日の短い旅ではあったが極北の厳しい寒さ体験と満点の星空、そして最高(と信じている)オーロラを見る事が出来た。日頃の行いが良かったせいか、はたまたただ運が良かっただけか、最高の天気に恵まれた。オーロラは空よりも高い所で発生する自然現象なので当然天気が良くないと見る事は出来ない。また空が暗くないと見えないので街中や昼間はダメである。
ここシアトルでも何年かに1回ぐらいは見えるらしいが、最近は空が明るすぎてたとえ発生しても見えないそうである。会社の同僚は以前見た事があると言っているし、旅行会社の人も見たことがあると言っていた。北海道でも昔見えたと何かで読んだことがある。

オーロラを見た人は人生感が変わるなんておおげさなことを言う人もいるが、自分の人生感が変わったとはぜんぜん思えない。オーロラを見たのは初めてなので”おーすごい、きれいやなー”とは感じたが自分の頭の中での基準が無いのでどれぐらいのものかと言うイメージが無い、と言うのが理由になるのかもしれない。

それよりすごかったのは満点の星空だった。ここシアトルでも、もちろん自分の田舎でも、言わんや東京でも。あのような満点の星は見たことが無い。初めて空を見上げたとき、その星の数に驚き、見たことが無いくらい(あたり前か?)北極星が高い位置にあることにまた驚いた。昔の人はこんなに沢山の星をいつも見ていたと思うと感動である。星に対する畏怖の念があるもうなずける。また人工衛星が飛んでいるのが肉眼で見えた(流星だったか?)のにもびっくら。
星の数が少ない所では明るい星だけ知っていれば十分である。空の暗い所では北極星を探すための基本的なことを知らないと方位もわからない。

オーロラに関しては今年から来年にかけ太陽活動が活発でオーロラが発生しやすい状態になっている。出かけるのなら今のうちがチャンスである。ただ天気に関しては保証の限りではない。
アラスカにはまだたくさんの自然と、満天の星空が待っている。


高速道路 99−3−28
この国はどこにいくにも高速道路である。公共交通機関が少ないのでどこまでも自分で運転していかなければならない。

先日のボートショー(これもボートショーですみません)の時ある一人の人はカナダからマイアミまで車で来ていた。5000kmぐらいかな?アパートの隣の車のナンバーはマイアミだ。これもまた大陸を横断してきたに違いない。
高速道路といっても千差万別。インターステートといって州をまたがる大きい高速道路から、交差点やら信号がある普通の道なのにハイウェイと名乗っている道もある。”HWY”を信じて道を探しているとまるっきり想像と違っていたり、知らない間にいつのまにか普通の道に変わっていたり。

ところがこの高速道路、結構不親切なところがある。それは標識と車線だ。
知らない所で端っこの車線を走っていると知らない間に出口になる事がある。気がついたときにはもう遅い。逆に端をゆっくり走りたくても、いつの間にか真ん中のレーンに来ている事もある、そして後ろからあおられる。

分岐点の標識はもっと悪い。標識に従って走っていても最後に来て裏切られることがある。分岐点の別れる寸前で右方向に行く指示があり”あれれ”と思っているうちに通り過ぎてしまう。ちょっと行ってから慌てて曲がる根性のある人(命知らず?)をよく見かける。自分の場合はあきらめて次でUターンして戻ってくるのであるが、これがまた曲者である。特に街中のハイウェイには行きと帰りの出口が違っていたり無かったり。せっかく戻ってきても、もう一回戻らざるを得ない事もある。通行料を取られているわけではないので何回出入りしても時間とガソリン代が無駄になるだけだから大きな問題にはならない。

日本の高速道路は高い金をとるだけにその点は几帳面に出来ている。全部ではないが上りと下りの出入り口は対になっている。また名前も同じである。そして標識もあと出口まで何メートル、左によれとこと細かに指示がある。

とは言ってもアメリカの高速道路網は素晴らしい。インターステートが東西南北に網目の如く走っていて、その間を小規模なハイウェイで結んでいる、しかも全部フリー。どこに行くにも高速道路が基準であって、どんな道案内もハイウェイの何番出口から5分というような表現、ハイウェイからいかに近いかという事が売りになっている。日本で言えば駅から何分というところか?こういうところからアメリカの車社会を垣間見る事が出来る。


ボートショー 99−3−27
メリカは車の国であるのはもちろんのことボートの国でもある。ここシアトル周辺にも沢山の湖と沢山のボートがある。湖の周りの家には1隻ずつボートがある。でかいのから小さいのまで。これだけのボ−トが有るというは、ものすごく大きな市場であるということが容易に想像できる。

冬から春にかけて全米各地の都市でボートショーが開かれる。その中には自分でも買えそうな安いのからとんでもなく高価なものまで展示されている。ボートの大きさは重さではなく長さであらわす。タンカーなどの大きな船は積荷の量であらわし、戦闘艦やコーストガードの船は排水量トンで大きさをあらわすが、小さなボートのたぐいは長さである。それもメートルでなくフィート、アメリカにきた最初のころは何フィートといわれてもさっぱりわからなかったが最近はようやく慣れてきた。

小さいボートは大体想像の範囲だが、大きいのになると自分の想像できる範囲をはるかに超えている事をボートショーに参加して初めて知った大きいものは何と100フィート(30m)ぐらいあり日本の沿岸を航行している小さな客船よりもでかい。これぐらい大きさになるととても一人では走らせられないので専属のクルーやコックを雇わなければならない。そしてまた電子機器の装備もまた大変だ。無線機から衛星航法装置(GPS)、テレビ受信機、電話。

ボートショーの期間にテレビが取材に来ていた。リポーター曰く、”プール付き、バー付き、年間の維持費はたったの$1,000,000、ここからフランスまで走って云々かんぬん。” 
ボートショーが終わって驚いた。なんとその船”SOLD”の看板が付いていた。値段はなんと$15,000,000。こんなもん買うやつがいるなんて、アメリカの金持ちは一体どんな暮らしをしているんだろう????


車3題  99−1−18
VER SIZE ROAD
道を走っていると(歩いていても)時々後ろに”OverSizeRoad”の看板をつけた車を見かける。
この時はだいたい2台の車がつるんで走っている。ひとつは普通の小型のトラック。もう一台、これがとんでもなくでかいトラックである。

 アメリカの道路はひとつあたりの車線が広い。一般道路でも日本より広いと思う。
この広い道とほほんど同じかあるいははみ出したりしてそうな車が、この看板と露払いを従えてドドドドドーてな感じで走っている。
だいたいが、建設機械を運んでいるが時々空っぽのヤツがいる。荷物(?)の無いヤツは力が余っているのですげースピードで走ってくる。バックミラーで見たときは、その車の後ろは見えない。でかいからスピードなんて出ないだろうなんてタカをくくっていると,どどどどどーっと近付いてくるのだ 。あーびっくり。
しかし、でかい物を運ぶには金が相当かかりそうな感じである。

トレーラー
ここにも日本と同じ様なコンテナを引っ張っているトレーラーもたくさんいるが、あまり見かけないトレーラーもある。
それは個人用のボートである。アメリカでは個人でボートを持っている人が大変多い。アメリカ人にとって水辺に家を持ち、自家用の桟橋とボートという構図が金持ちであるひとつのシンボルである。

車は誰でも持っている、ある程度余裕が出来るとボートになる。水辺に家は買えないけど少しの金ならあるという人はマリーナにボートを置いて車で通う。無理(?)して買っている人はボートを休みごとに海や湖まで引っ張ってボートを水に浮かべている。そのための場所がそこかしこに沢山ある。週末になると、高速道路にはボートを引っ張った車がたくさん走っているし、住宅街の道端にボートを積んだトレーラーが駐車(?)してあったり。
そういう物は素人の運転であったり、整備が悪いトレーラーだったりするので時々高速道路にボートの積んであるトレーラーだけが止まっていたりする。そういう時に当たると道が大渋滞、その後ろを走っているとどんな光景が目に出来るか?でも命が危ない。

ゴルフ場のカート
これも車の1種でしょう。
ゴルフ場での”カート”、ゴルフ場に行けばどこでもある、こんな狭いコースでわざわざカートと思うようなところにもあるし、ホールとホールの間が遠くて歩いて回れないところには必ず。
レンタルで1回約$20、私自身、時々これでまわることもあるがせわしいので嫌いである。ボールが真っ直ぐいかないので追いかけるのが大変。
時々駐車場にカートを引っ張るトレーラーをつないだ車が止まっている。と言うことはその人専用か?こんな物、個人で持っている人がいるから驚きである。買うといったいなんぼするんやら?いったい週に何回プレーするんだろう?7回?8回?

集合住宅、と言ってもコンドミニアムではない。どっかの会社が大規模に住宅を造って売り出した集落のような感じ。こういうところにゴルフ場が併設されているところもある。当然住人用である。
朝、一人のじいさんがあちこちの家をまわって友達を誘いながらゴルフに行く。この時は当然車ではない、カートである。


シアトルは魚がいっぱい  99−1−1
仕事の関係(と言っても魚屋さんではない)からなぜか魚を見るのが好きになった。スーパーに並んでいる魚を見るのがただ好きなだけである。鰺がいくらだとか秋刀魚がいくらだとか。

 ここシアトルのスーパーにもたくさんの魚が並んでいる。でもほとんど切り身で丸ごと売っているスーパーは日系のスーパーかほんとの魚屋さんぐらい。でも見たことのない(国が違うから当たり前か?)ヤツばっかりで最初はなんか美味しくなさそーなんて思っていたりした。
おそるおそる買った魚を鍋に入れて食べてみた。およっ???、コレがなんと美味い。見かけは悪いが、どうやら鱈の仲間のようでこりこりして美味しい!!!

 鮭などはキングサーモンや何やら色々な種類が並んでいる。日本では漁師さんには悪いが鮭はまずい魚だと思っていた。ところがここで食べる鮭はみんな美味い。スモークでも生でも焼いても
QFCで売ってる鱒、またコレが美味い。安くはないが信じられないくらい大きくて(30cmはあるか)1匹食べるだけで腹一杯。日本でも以前に鱒を食べた。日光や長野の食堂で。コレはこれで美味しかったが大きさが全然違う。
宇和島屋に売っている”めぬけ?”(イエロースナッパーと書いてある。)の刺身はあまり美味しくないが、これの頭の半身も売っている。$2ぐらい。見てくれは悪いがこれを煮て食べるとまた美味しい。

 ところがこれらのスーパーは鮮度というものにあまり神経を使わない。入荷したその日に当たるといいが、何日もそのまま置いているからはずれも多い。
シアトルで魚の美味いヤツを食べるためには見極める眼力が必要である。
うちの奥様は魚を食べなかった。ところがここに来て鮭を食べるようになった。信じられん。


ゴルフは紳士のスポーツ?   12−3−98
今年の夏、近所にあるカントリークラブに全米プロゴルフ選手権がやってきた。タイガーウッズやニックプライスなど世界的なプレーヤーを目の辺りに出来た。中には日本の有名な選手も。
結果はP.J.Shinが3日目から首位をキープしてびっくりするぐらいの精神力で優勝した。球をバンカーに入れても動ずることなくパーフェクトなリカバーでスコアをキープしていた。

 試合前の練習場でのこと。アメリカ人選手はティーアップを自分でやり打った後に飛んでいったティーを拾い後片づけもちゃんとして終わった後はきれいになっていた。一緒に練習していたある日本人選手。練習ボールをキャディにティーアップさせ球を打ち終わった後はそのまま、残ったボールやティーは放りっぱなし。キャディを自分の召使いと勘違いしているのではないか?
おまけに試合中にはティーグラウンドでタバコを吸っていた。

 ゴルフは英国で始まったスポーツだけにマナーにうるさくまた”何じゃこら?”と思うようなルールまであるが、このような行動を見た人の中には眉をひそめた人も多かったに違いない。
キャディは選手のパートナーでありアドヴァイザーであるものと思っている。実際にアメリカ人選手はそのようであった。ところがその選手はたいして強くもないのに・・・・・・・


ゴルフは楽しいか?  98−12−1
アメリカに来て初めてゴルフをやった。
日本にいた頃、なんであんな物に何万円ものお金と1日の時間をかけるのだろうか?そんなに楽しい事だろうか?と非常に疑問を持っていた。親父の道楽、会社の金で遊びまくってると言うイメージしかなかった。
ところが自分でゴルフを始めて”ゴルフはすごくおもしろいものだ”と言うことに気が付いた。ただ未だ何万円もかけることには疑問だが。

 アメリカではゴルフは大衆のスポーツだ。親父に連れられたガキから爺さん婆さんまで、みんなそれぞれのゴルフを楽しんでいる。聞いたところによるとアメリカで最も人気のあるスポーツはフットボール、でも競技人口となるとゴルフらしい。
18ホール回って安いところでは$18ぐらい。これなら誰でもやれる値段である。また街に近いところにあり車で15分ぐらいのところに沢山ある。
ここシアトルの夏は日が暮れるのが遅く9時半頃まで明るい。会社が終わって5時頃から1ラウンド回れるほどである。でもこの季節(11月から4月にかけて)は雨ばっかり、そして日が暮れるのが早い(4時を過ぎると暗くなる)。でも好きな人は朝早くから傘をさしながら球を打っている。と言っている私もそのうちの一人で先の冬の頃から毎週早起きし雨の中傘を差しながら球を打っていた。

 ゴルフのおもしろさは自分が考えて球を打ったその球が自分の思いどうりに飛んだとき。また自分の思いどうりに転がったとき。このときの気持ちよさが魅力だと思う。また一緒に回っている人よりも遠く飛んだときもいい気分にさせてくれる。
この夏、シアトルに住んでいる日系2世の方々とゴルフをする機会があった。もうかなりのお年寄りであった。でもその人達と回ってびっくり、ドライバーショットなどは若いぶん自分の方が遙かに飛ぶ。でも終わってみるとあちらの方が遙かに良いスコアで回っている。
うーーん、ゴルフは終わってなんぼと言うことを痛感させられた1日であった。


ケータイが欲しい。  98−12−4
こちらに来て車に乗るようになり携帯電話の必要性を感じるようになり、有名なディーラーの所まで買いに行った。テレビやラジオでいつも宣伝しているので名前だけは知っていた。会社のセールスマネージャーもそこで買ったらしい。そこで電話を見てびっくり、わずか1セント。その上、加入料や車用のアクセサリーも付いている。

 しばらくそこで考えて買う(ほとんど貰う?)ものを決めて店員に告げる。契約書を持ってきたのでなんやらかんやらと書き込む。下の方に3ヶ月のうちに解約するとペナルティを課すようなことが書いてある。必ずクレジットカードで買うようなことになっているらしく最後にカードを機械に読ませる。

 待つこと数十秒、出てきた答えは$1000の預り金が必要・・・・・?????エー、タダじゃないの?・・・
店員に聞くとどうやらクレジットヒストリーが無いためらしい。まだアメリカに来て日が浅いので信用がないそうである。
1セントのものを買うのに$1000ものデポジットがいるなんて。その場では払うようなことを言って引き下がったがだんだん腹が立ってきた。やめた。ケータイなんぞいらね!
何でも知り合いの中には$2000も要求された人がいるというから”自分はまだ信用あるのかな?”なんて思ったりしたが。

 アメリカでビザやマスターなどのクレジットカードを持つのはそれなりに信用がないと持てないそうである。またその信用は何年もの間の積み重ねによるものである。普通のアメリカ人が最初に持てるクレジットのリミットはわずか$500らしい。
アメックスは誰でも簡単に加入できるが信用が無く、ビザやマスターのゴールドカードが持てればかなり信用度が高いそうである。ここでも日本との大きな違いを感じた出来事であった。
結局ケータイは後日デポジットを要求しなかった”AT&T”で買うことになった。1セントでなく$100以上の金を支払って。


なんだこりゃ?  98−12−13
この所どこの家でもスーパーでも街中でも電飾でいっぱいだ。会社の帰りにあちこちの電飾を楽しみながら帰路に就く。フリーウェイから見る街中や個人宅でかなり大きな規模の飾り付けをしている。近所中で競い合ったりしてるところもあり、またそれを見に来る人で夜中に混雑してたり。

 一番近くのショッピングセンターである”BelevueSquare”も例外なく周りの街路樹に飾り付けをしている。

 ただこの電飾、クリスマスが終わってもやめない、翌年の春までやっている。
日が長くなったある日のこと、その飾り付けがしてある木がたまたま目に入った。”なんだこりゃ??”

 普通の延長ケーブルに屋内で使うテーブルタップをつなぎそのコンセントにランプのいっぱいついた電線がつないである。防水テープも何にもしてない、ただ差し込んだだけ。雨ざらし。ひえーーー???

 自分は電気の技術屋さんだ。自分のやる仕事(に限らないが)では絶対やらない。漏電やショートの危険はもとよりまわり歩いてる人に感電するかも?おまけにシアトルは冬場雨ばかり乾燥することなぞ一瞬たりともない。

 アメリカ人はだいたいにおいて大ざっぱ。特にこのような一時的なものについてはとりあえず自分が作業している間だけ問題無ければいい。てな感じだ。
まあ、これで冬の間中よく事故が起きなかったなーーと感心するばかり。雨降ると怖くて近づけないけど。

 今年もその季節がやってきた、たぶん同じコトをしてるんだろうなー。
うちのアパートでも家のベランダに電気をいっぱいつけている人がいる。うちの奥方もつけろと言って来た。とりあえず部屋の窓際に点滅するヤツをテープで貼った奥さんはまだまだ不満らしいが、自分としては絶対に譲れない一線である。


マイクロブリュワー  98-11-8
アメリカとそれぞれの都市には必ずと言っていいほどマイクロブリュワー(地ビール)がある。
また地元の人は地元のマイクロブリュワーを大事にしている。出張で泊まったホテルのバーで”マイクロブリュワーありますか?”と聞くとたいてい3−4の名前が出てくる。聞いた名前全部がわかるわけではないが、聞き取れた名前をウェイターに頼むとそこの地ビールが出てくる。

 中にはシカゴのサミュエルアダムスのようにほとんどナショナルブランド化した地ビールもあるがたいていは本当の地ビールである。
ここシアトルにも5種類ほどの地ビールがありそれぞれにそれぞれのの特長があり、結構、舌を楽しましてくれるし、とんでもない物も作っている。
ビールと言っても本当の意味でのビールでなく”ALE”が多い。ALEとBEERの違い?・・・・・
辞書によると”ALEはビールよりも黒みが強くアルコール分が高いもの”と言うことらしい。

  ビール工場は結構大きなものから”こんな所でビール作ってんのか?”と思うような所まで様々。日本のような規制がないのでそんなに大きな規模は必要ないようだ。
またスーパーに行くと地ビールの銘柄数多く並んでいる。ナショナルブランドの銘柄(BUDやMILLER)よりもたくさんの売り場面積を占めている。

 一度この地ビール(地ALE?)の味を覚えてしまうと普通のビールに戻れなくなってしまった。とにかく美味いのである。最初”なんだこりゃ?”と思ったが慣れてくると日本の何とかDRYなぞ不味くて飲めない。
自分はなかでも”REDHOOK”を愛飲している。やはりALEの一種だが何種類もあるうちで一番美味いと自分で思っている。

 ところがこの”REDHOOK”だが最近東海岸の”ニュハンプシャー”に工場を持ったらしく、箱に住所が二つ書かれるようになった。あっちで作られた品物はまだ試したことがないが同じ味なのかな?
経営者としては手広く、大きくというのが当たり前だから”REDHOOK”がどんどん有名になるほどありがたいのだろうが、一消費者としてはそのままの味を将来にわたって作っていってほしいものである。


TRY TO GET ドライバーズライセンス  98-11-13
アメリカの土地で運転免許が無い、車に乗れない、というのは日本のそれに比べたらとんでもなく違うと言うことは皆さんご存じの通りである。
日本で”何分の距離”を言うときにはたいてい歩いて何分と想像する。ここで”何分”というと車で行く時間のことを言うので最初の頃はとんでもない目にあった。その免許を取ったときの話。

 一応ペーパーながら日本の免許を持っていた。でもここで大きな顔して車に乗るためにはワシントン州の免許が必要だ。運転免許の試験は筆記と実地。これは日本と同じである。
筆記試験はいろいろな国から来る人のために何カ国語かが準備してある。英語はもちろん、スペイン語ロシア語、中国語に韓国語。ところがなぜか日本語が無い。
聞いたところによると”日本人は教育レベルか高いので英語の試験で問題有りません。”と言う人が昔いたらしくそれがそのまま現在まで来ているそうだ。
昔の日本企業の駐在員はたぶん英語ペラペラで何も不自由ない人が来ていたことは充分考えられる。ところが今や自分のような技術屋さんも来る時代。先人のような英語達者な人ばかりではない、役所の側が昔のままでは今の人は大変であることは間違いない。

 筆記試験は日本と違いいつ行っても受けられる。また全員でヨーイドンとはじめるわけでもなく来た人から順番に受ける。そして時間制限もない。一番違うのはコンピューターの画面(その問題に近い場面が出てくる)を見ながら4択の問題を解いていく。そして25問中20問正解すると筆記パスとなる。

 シアトルにある日系スーパーには法規のテキストを翻訳した本がありそれを買うといい、と言う上司の薦めでそれを買った。($11もする高価な教科書)1週間その本と首っ丈で中味を憶え、筆記試験の会場へ出向く。いざ試験を受けると自分の憶えてきた中味と試験の問題がどこか違う。問題が全部英語なもんで理解できないところもあるからなー・・・・と思いながら試験を進めていく。

 途中解答を間違えると赤で”WRONG”と表示が出て間違ったことを知らせてくる。(正解の時は緑で”RIGHT”と表示する。)赤が6回でOUTだから・・・赤の数を指折り数え4回目まで来るとすごく緊張しながら答えを押していく。
最後に間違ったはずなのに”COMPLETED(完成)”と来たから”ヤッター受かった!!”と喜び勇んで受付の順番を待った。待つこと小1時間。係員のところまで行き自分の番号を告げると”NO、 YOU DID NOT PASS””えっ???COMPLETED”って合格じゃねーのかよ!

 帰り際、日本語のテキストが無料配布されているのを見て愕然。そしてその中味を見て更に愕然。試験の問題とほとんど違わないことがそのまま書いてある。また$11も出して買った本と中味がずいぶん違うことも。それもそのはず、その本には20年ぐらい前に翻訳された物だった。おまけに写真など一つも載っていない。

 バカヤロー、俺の$11かえせー・・・・・・・・。
 2回目の試験はそのタダの本見て無事合格。その時の表示は”YOU PASS THE TEST”でした。


ビールを造ろう  98-11-8
ある休みの日シアトルダウンタウンを歩いていてふと目に留まった店。
その店にはなんと”ビール材料店”だった。ワシントン州では個人で酒を造ることを禁止していない。だから自分の趣味でビールを造っている人が結構いるようだ。この店にはホップや大麦、イーストから瓶、樽までビールを造る物に関しては何でも売っている。

 日本では酒税法違反で捕まるけどアメリカでやる分にはおとがめなしだ!よーし、ワイもいっちょうビール造ってみるか。と意気込んで店の中に入り何が要るのか見て回る。はじめてみるビールの材料は何やらようわからん、おまけに説明は全部英語!結局ビールキットなる一つの缶に全部はいったものを一応店の人に聞いてから購入。値段は結構高く$15ぐらいした。(これだけあれば完成した製品がなんぼ買えるかと思うと、うーん)ついでに愛好者達のコミュニティ紙があったのでそれも一枚もらって帰る。
アパートに持ち帰りふたを開けてみる。中に何やら説明書が入っている。これと先ほどの新聞を辞書と引き引き読む。

 どうやらこの缶全部で3ガロン(約11L!)のビールが造れるらしい。
でもこのアパートには(まだその頃には単身で短期貸しのアパートに住んでいた。)そんなに大きな鍋がない。そこで1/3ずつ3回にわけて造ることにした。1升瓶(酒はなんぼでも手に入ります。)2本で約1ガロンだから・・・・・説明書と辞書を読み読み進めていく。途中で麦芽を沸騰させたり、ゆでたホップを濾過したり、たぶんこんな所かなと思いながら。
最後にイースト菌を入れる。イースト菌は生き物なので熱すぎても死んでしまうし、冷たくても発酵しない。説明書によると華氏70から80度ぐらいがちょうどいいらしい。夏前だったので室温はちょうどこんなモンかな、と決めつけ台所にしばらくほって置いた。
初日変化なし、二日目も変化なし。ありゃ、失敗したかな?と思っていた三日目、会社から帰って中を見ると見事に泡立っている。”オーッ”
そして四日目、今度は泡がみんな消えてしまった。
またまたありゃ???もしかして出来た炭酸がみんな逃げたかな? あわててあらかじめ買っていた瓶に詰める。そして冷蔵庫へ。マーサー1号と名付ける
待つこと二週間、冷蔵庫の中で熟成が進んで美味しくできたかなーと期待しながら晩御飯を一緒に食べることになっていた支店長宅へ。
何かといろいろ蘊蓄立てながらその席で栓を開けると、見事シュポッ・・・
とならない。飲んでみると苦味なし。泡なし。ただの麦芽ジュースであった。

 ウーーン、考えるにこの失敗はあそこにあった。よし次こそは。と意気込んでまた同じやり方で途中まで行く。今度は泡が立っている状態で瓶に詰めればいいんだ。で、その頃に瓶に詰めそして冷蔵庫へ。
待つこと今度は三週間。シアトルの日本料理屋で今度は披露。・・・栓をポン、泡がブクブクブク・・・・ ありゃりゃ、今度は泡が止まらない。なんだかシャンペンみたい。

 でもマーサー2号はビールでなくALE、でもこの前のヤツより数段ビールだ。と言う感想をもらい気をよくして、よしマーサー3号に再挑戦だ。
ところが麦芽は残っていたがイーストがない。それに今までのホップはあまり苦くないので銘柄を買えよう。と意気込んでおなじ店に買いに行く。
よし材料もみんな揃った、再々挑戦。同じ手順で途中まで。そして二日目。もう泡立っている。ありゃ今度は泡立つのが早いなーと思いながら瓶に詰める。今度は冷蔵庫に入れないでしばらく部屋の中に置いておいた。
一週間後。酔っぱらって帰ってきたその晩。部屋中がガラスの破片だらけになっていた。瓶が爆発したのだ。

 奥さんからはマーサー2号飲みたかった・・・・なんていわれている。その後は怖いので挑戦していない。
今考えるに敗因は1号から3号まで2ヶ月近くあった。その間にまわりの気温はどんどん上がっていることを考慮しないでいたせいだろうと勝手に解釈している。

 やはりビールはREDHOOK、スーパーで買って飲むのが一番。

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